朝ドラほどリアルタイムで観られているドラマはない
今のドラマ界で最も力を持つ放送枠は『日曜劇場』(TBS)でも『月9』(フジテレビ)でもなく、NHK連続テレビ小説。常時16%前後以上の世帯視聴率(個人9%前後以上)を記録する。
同じNHKの大河ドラマは世帯視聴率が12%前後(個人7%前後)だから、それ以上。朝ドラほどリアルタイムで観られているドラマはない(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
朝ドラを観ることが生活の一部になっている人が多いせいでもあるが、各作品には観る側を惹き付ける共通要素がある。今年の3作品を振り返りながら、その共通要素について書きたい。
まず『カムカムエヴリバディ』。昨年11月1日から今年4月8日まで放送された。
上白石萌音(24)、深津絵里(49)、川栄李奈(27)の3人がヒロインとなり、100年の物語になるという触れ込みだったので、それぞれの時代を生きた女性たちを描くのかと予想していたら、違った。ストーリーは最初から最後まで1本の線で繫がっていた。