この記事の目次
〈症状〉長引く咳は要注意 〈原因〉タバコを吸わない人にもリスクがある 〈治療〉手術以外に新しい治療法が
〈予防〉40歳以上は胸のCT検査を

〈予防〉40歳以上は胸のCT検査を

日本人のがんによる年間死亡者数は、肺がんが約7万5000人とトップ。怖いがんなので、リスクのある人はまず予防するのが大事。予防には「1次予防」と「2次予防」があり、1次予防は肺がんのリスク因子をしっかり抑えること。2次予防は「検診」と「人間ドック(健診)」です。

1次予防でリスク因子を最も抑えるのは「禁煙」。タバコを吸う70代の女性患者さんは、肺がんの手術を受けると決めてから禁煙。喫煙者が手術を受けると、手術での合併症が多いこともわかっています。ちなみに、禁煙1ヵ月後にお会いしたら、エステを受けられたかと思うくらいお肌がつやつやでした。禁煙により血流が良くなるのです。

2次予防の「肺がん検診」は早期発見のために国や地方自治体が補助を行っており、40歳以上の方は年1回、「胸部X線検査」を受けられます。50歳以上で、原則として喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の人は、痰にがん細胞が混じっていないかを調べる「喀痰細胞診」の受診も可能です。

また、人間ドックを受ける場合は、オプションで、X線よりもさらに精度の高い胸のCT検査を加える方が多くなりました。40歳以上でタバコを吸う人にはお勧めします。