「あの人が出てきたら楽しい、明るい気持ちになると思ってもらいたい」

求められることに応えられる自分でいたい

一方で、年齢に逆らいたくない気持ちもあります。

老いに対して、「どうぞゆっくりいらっしゃい」と構えていたほうが楽だし、頑張っている自分はちょっと鬱陶しい。

でも女優という仕事をやっている以上、求められることに応えられる自分でいたい。だから今日も撮影中、ピンヒールを履いたまま片足を上げてみたり。(笑)

そうやってわざと自分を試しているんです。

84歳のとき、ワードローブの着こなしを紹介する写真集『草笛光子のクローゼット』を出しましたが、近々第2弾が出ます。

これまで集めてきた洋服を着て、働くとき、遊ぶとき、装うときの自分を丁寧に振り返りました。

90を目前にした今、前回の写真集を超えたいという思いもあります。