「ゆっくり、丁寧」の意識を持つ

たとえば、トイレに行って手を洗う場面。たいていは無意識にやっている行動ですが、注意深く観察してみると、忙しい人はせわしなく手を洗い、おざなりにハンカチで拭いています。

そのとき、ゆっくり丁寧に石鹸で手を洗い、十分に水気を落としてから、ハンカチで拭く。そのハンカチも丁寧にたたみ直してからポケットに入れる。

そんな「ゆっくり、丁寧」の意識を持つだけで、確実に自律神経は整います。

職場だけでなく「少し気分がセカセカしているな」と思うときは歩く速度をゆっくりにしたり、階段を一段一段丁寧に上り下りしてみてください。

上着を脱いでハンガーにかける動作ひとつとっても、「ゆっくり」が大事。丁寧にかけて、クローゼットにしまってみてください。

ゆっくりと丁寧な動作を心がけるだけで、フィジカルも、メンタルもリセットできるものです。

※本稿は、『リセットの習慣』(日経BP 日本経済新聞出版)の一部を再編集したものです。

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リセットの習慣』(著:小林弘幸/日経BP 日本経済新聞出版)

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