普通に食事をしているつもりでも太ってしまうのは……(写真はイメージ/写真提供:photo AC)
普通の生活をしているのになぜか太ってしまう。加齢や仕事の忙しさのせい? いえ、それは食事の取り方に問題があるのかもしれません。仕事や人間関係の生産性を最も向上させるのは、一番おろそかにされがちな食生活だと、経済評論家の勝間和代さんは語ります。たとえば勝間さんは「手軽で便利な加工食品や外食も頼りすぎると危うい」と言いますが――

借金が多い人=太っている人?

現代の日本は、レトルト食品、インスタント食品、お菓子類をはじめ、たくさんの加工食品が溢れています。

そして加工食品の問題は何かというと、時間割引率が高い人、すなわち、目の前のことに追われていて将来のことについてなんとかなると割り引いて考えてしまう人を上手にターゲットにしているのです。

この仕組みは何かに似ていると思いませんか?

はい、そうなんです。タバコやアルコール、消費者金融の仕組みと全く同じです。

実は行動経済学では、借金が多い人と太っている人には相関関係があるということがわかっています。

これはなぜかというと、目の前の食べ物を太るからといって我慢すれば良いのですが、我慢ができないので食べてしまう。それと同じように、我慢できずに借金をする傾向があると考えられています。

また、所得階層別に家計費が何に使われているかという家計調査を総務省が毎年まとめていますが、タバコが様々な費目の中で唯一、所得と逆相関関係にあります。つまり、所得階層が低い人ほど、よくタバコを吸っているのです。