いわば、加工食品をたくさん私たちに売りつけることは、一種の貧困ビジネスなのです。お金や時間、そして食べ物の知識がない人たちに対して、糖分と塩分と脂肪分を駆使して、華やかなパッケージとマーケティングで私たちの健康を犠牲にしながら、私たちの懐から少しずつお金を奪っていくわけです。

しかもこの加工食品たち、ひと口目、ふた口目はとてもおいしく感じるようにできあがっています。さらにここ50年で生鮮食品の値段は約2倍になりましたが、加工食品の値段は下がる一方です。結果として、将来のことを全く気にしなければ、安い加工食品を買ったほうが短期的には幸せになります。

ただこの加工食品ですが、ひと口目、ふた口目はおいしいのですが、しっかりと作った食事に比べて後味に大きな差があります。添加物を全く使わずに、野菜や海塩だけで作った食事の後味と、加工食品の後味は全く違うのです。

実はこれ、ワインも同じでして、安いワインと高いワインの違いは何かというと、ひと口目にそこまで大きな差は無いのですが、余韻が全く違います。

そして安いワインは味もいまいちですが、体にも良くないものが多いのです。また安いワインは翌日、二日酔いになりますが、高いワインは適量以下を飲む限り、そんなことはありません。