加工食品漬けの若者世代
私が言っていることが大げさだと思う人が多いかもしれませんが、そんなことはないのです。私はテレビ番組の企画で、20代や30代の小さな子どものいる主婦のお家に訪れて、食事指導をするコーナーを持っていました。
そこでわかったのが、びっくりするくらい、若い女性が家で食事を作らなくなっているのです。子どもたちは果糖ブドウ糖液糖が入ったジュースを飲み放題ですし、家はスナック菓子で溢れかえっています。
食事はスーパーからお惣菜を買ってくることが多く、自分で作るとしても、調味液に漬かった肉を焼くだけとか、めんつゆで和えるだけか、あるいはカレーを作るだけです。
最近の冷蔵庫は、野菜室よりも冷凍室のほうがずっと大きくなっています。冷蔵庫によっては、真ん中が野菜室ではなく冷凍室になっているものも増えてきました。それはなぜかというと、若い世代が冷凍食品を中心にお弁当のおかずも、普段のおかずも作るからです。
様々な文献やインタビューから、そういうことが起きているということを知識としては知っていましたが、目の前で見たときには本当に驚きました。
近所のスーパーに買い物に行ったときにも、前後の人のカゴの中身を、申し訳ないのですが、それとなく見させていただくと、7割方、8割方が加工食品です。しかも若い人だけではなく、中高年や高齢者の世代の人も、できあいのお寿司や唐揚げなどを買っている姿が目につきます。
それでも、家庭のある人は、家で食べるだけまだマシで、一人暮らしの独身の男女は、家でほとんどご飯を炊かなくなっていますし、朝食以外は家で食べなくなってきています。
※本稿は、『増補改訂版 勝間式食事ハック』(著:勝間和代/宝島社)の一部を再編集したものです。
『増補改訂版 勝間式食事ハック』(著:勝間和代/宝島社)
経済評論家の勝間和代さんが忙しい現代人の生活に合った、栄養もおいしさも抜群の「食事ハック」を紹介する『勝間式 食事ハック』の増補改訂版。
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