学2年生で出場した日本選手権では2位になり、「天才少女」と謳われる。16歳の時に出場した世界選手権では初挑戦ながら、リードで3位につけた。以降日本では“絶対的女王”の名をほしいままにし、国際大会でのメダル数は50を超えるまでに。

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競技者生活は今年で14年目のシーズンになりますけど、私のターニングポイントを挙げるなら、高校1年の時に世界選手権のリードで銅メダルを獲得したことですね。

クライミングは16歳から世界大会に出場できます。最初は世界選手権の意味も大して理解しないまま出場したんです。それまで国内では何度か優勝を経験していましたけれど、あくまで趣味の延長。でも、世界選手権では各国から強豪が集まり、闘争心むき出しで壁を登っていた。衝撃的で……。

実は、日本代表として出場するからには最下位になるのは恥ずかしいので、初めて大会のためにトレーニングをしたのです。その成果がメダルという形になって返ってきた。この競技をとことん極めてみたいと思った大会でしたね。

そして大学1年の時に、ボルダリングのW杯で初優勝。それを機にプロになろうと決め、大学も中退しました。以降はクライミング一筋です。