志は高く、カメラは低く

『出没!アド街ック天国』では、タレントが食レポをすることはほとんどありません。お金がかかるからです。

関東を中心にありとあらゆる街を歩いて「街情報の専門家」と化したスタッフが、「自分の足で稼いできた情報の鮮度」だけで勝負しています。

この番組の「料理のブツ撮り」は、徹底的に美味しく見えることにこだわっていて、そのクオリティの高さは業界内では有名です。

『出没!アド街ック天国』の「料理のブツ撮り」は、徹底的に美味しく見えることにこだわっていて、そのクオリティの高さは業界内では有名(写真提供:Photo AC)

「志は高く、カメラは低く」……伝説の番組『ギルガメッシュないと』の初代プロデューサーの名言で、テレ東の社員なら誰もが知っている言葉だそうです。 

もともとは「女性はローアングルで撮影したほうがセクシーだ」という意味だったのですが、いまテレ東では新人たちに、「取材先に対しては、いつでもフラットに目線を低くして臨まねばならない」という意味合いで、この言葉を教えているそうです。

テレビ東京の人たちは「ロケ至上主義」だからなのか、とても人格的に温厚な、いい人が多いと感じます。