一田さんがお母様の体調のことでモヤモヤとしていたときに、はっとさせられた言葉とは――(写真提供:Photo AC)
「ほんの少し考え方の方向を変えるだけで、幸せな今日がやってくる」と話すのは、『暮らしのおへそ』の編集ディレクター・一田憲子さんです。一田さんは、思い通りにならないことが多い日常を、いかにして機嫌よく乗り切っていくかを考え、実践してきた発見と工夫を綴っています。その一田さんがお母様の体調のことでモヤモヤとしていたときに、はっとさせられた言葉とは――。

『自分の空間』がないとダメ

先日の撮影で、おしゃれの先輩と雑談をしていたときのこと。

その方は、お母様の具合が悪く、実家に戻って一緒に暮らし始めたのだそう。

「いくら実家でも、やっぱり『自分の空間』がないと、ダメなのよねえ~」としみじみおっしゃっていて、「そうそう!」と思わずうなずきました。

私も、昨年プチ介護で実家と行き来していたとき、そう感じていたので。

かつて自分が暮らした家でも、そこは、やはり母が整えた場所。

実家に帰ったときにしか飲まない、ホットミルクで作った甘いインスタントコーヒーはおいしいけれど、やっぱり、自宅でいつもの「カルディ」で買った「リッチブレンド」をゴリゴリひいて、自分が選んだマグカップに注いだコーヒーが落ち着く……。