不動のスターがいないのが寂しい
関脇、小結陣をはじめ幕内の相撲は、後半になってから面白くなってきた。日ごろの稽古が本場所の相撲の中に見えてきて、それに個性も加わり、醍醐味があった。しかし、今場所活躍した力士が、来場所も活躍するかというと、そうでもないのが最近の大相撲の状況なのだ。不動のスターがいないのが寂しい。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、日本が14年ぶりに世界一になり、勝利へのドラマが凄くて感動の連続だった。すぐに大相撲に結びつける私は、大谷選手が押し相撲も四つ相撲もできる二刀流力士になり、横綱になって土俵入りをしたら、大相撲人気は爆発することだろうと思った。
それを野球ファンの友人に話したら、「大谷様の大銀杏なんて想像したくない。二度と言わないで」と、冷たい返事だった。しかし、角界の大谷選手を想像した方がいらしたのです。今場所のNHK大相撲放送の解説を休場している北の富士さんだ。
私は大相撲の時だけスポーツ新聞を買うのだが、東京中日スポーツの北の富士さんのコラム「はやわざ御免」は、いつも面白くて楽しみにしている。こちらも休場(正確には休載)かと思いきや、時々掲載されていて、入院中でテレビ観戦しているとのことだった。大谷選手のような力士がいたら楽しいだろうと考えていて、3月24日の東京中日スポーツには、「時には大谷選手の、まげを結ってまわしをつけた姿を想像するんです」と書いてあり、嬉しくなった。退院され、入院中に食べたかった「北の富士カレー」も食べられたそうで、良かったと思い、安心した。
私は、災害時の保存食料の箱の中に「横綱北の富士カレー」「名物国技館カレー」「秘伝国技館ハヤシ」(全て販売者は公益財団法人日本相撲協会)を入れている。