兵庫県・松壽山不徹寺の尼僧、松山照紀さん。松山さんは20歳の時に予期せぬ妊娠で大学を中退し、学生結婚・出産を経験。その後離婚してシングルマザーに。手に職をつけるため看護師を志し、患者さんの終末期を見つめる中で、医療の限界や迷いを感じ48歳で出家。「すべての女性の駆け込み寺」を目指し、無料の電話相談を受け付けるなど幅広い活動を行っており、その実体験に基づく禅の教えに、心がスッと晴れるはず。夫婦間のいざこざは避けては通れない道。特に定年後の夫に対して、妻はどのように接すればいいのでしょうか――。
家庭に「夫源病」をまきちらす男たち
お寺には、「ウチのダンナが競馬に狂って」とか、「外に女をこしらえてるんです」とか、ありったけのグチや結婚への後悔を吐き出されていく女性も大勢お見えになります。
ダンナさんが、定年退職後にずっと家にいるようになったケースは、特に。
昼時になると、だまーって、ダイニングテーブルに座って待ってる。
奥さんが一生懸命目の前でフライパン振ってても、だまーってテレビを見たまま。自動的にごはんが出てくるのが当たり前だと思ってるんでしょうね。
テーブルに並んだ料理を、やっぱりだまーって食べて、ごちそうさまも言わずに席を立っちゃう。
そのくせ、ひとりで家に残されるのはイヤなのか、奥さんが買い物に行こうとすると、「どこ行くの? オレも行く」とついてくる。
荷物のひとつも持ってくれるわけじゃないのに、ずーっとくっついてくる。
奥さんがあれこれ迷って選んでいるとイライラして、「早くしろ!」と怒り出す……。
ねー、あれがイヤなんだもんね、皆さん。