試行錯誤する30代になりそう
僕らの世代って本当にたくさんの俳優がいて、潤っているなあと感じます。しかも、それぞれがはっきりした個性を持っている。年下ですが、仲のいい(北村)匠海なんか、歌もやりながら芝居の世界でもずっとトップに立っていて。働きすぎが心配ですけど、そういうところも含めてすごい。(仲野)太賀もお芝居が魅力的ですし、若葉竜也さんも素敵な俳優さんです。
また、ライバルというより「一緒に盛り上げていきたい」という意識を持っている人が多いのもいいんですよね。そんななかで僕も、自分らしく、のびのびとやっていけたらいいなと思っています。
ドラマ、映画、そして舞台と出演作が続き、ありがたいことに結構忙しくさせていただいています。忙しいということについては、理由が明確に見えていれば気になりません。ただ漫然と働くのは嫌なので、常に意味のある仕事をしたいですね。
――えっ、こういう取材はどうか、ですか? えっと、僕はあまり自分というものを人に見せたくない人間なので、奥まで探ってくる質問に対してはうまくはぐらかすことにしています。(笑)
来年は30歳になります。20代と30代の間に特別な線引きはしていないつもりですが、昔はなんとなく、30歳になったらもっと渋い感じになっていて、自分の世界観の中で自由にやっているんじゃないかと想像していました(笑)。とはいえ、まだあと1年あるので、その間に大きく舵を切って、少しでもイメージしていた自分に近づけるよう頑張りたいです。
30代のプランはいろいろあります。実は今、一度俳優業を離れてみるのも面白いんじゃないかなと考えてみたりもして。この業界にいながら、ちょっと違う勉強をしてみるのもいいかなって。もしくはもっと俳優の仕事を極めるために、違うアプローチをしてみようかな、とか……。難しいですよね、見せ方とか、需要と供給とか、いろいろありますから。30代は、なにかと試行錯誤を重ねる10年になりそうです。