内間さんは当時を振り返って「あの出来事がなかったら、今の僕はなかった」と言いますが――(写真提供:Photo AC)
自分に自信がない、本音が話せない、と悩む方も多いのではないでしょうか。「自分の本当の気持ちを誰にも明かせない。それがキツかった。」と話すのは、2010年に芸人として「M-1グランプリ」準優勝を果たしたスリムクラブの内間政成さん。しかし、ある事件をきっかけに、自分の欠点を受け入れることができるようになったといいます。その内間さんは当時を振り返って「あの出来事がなかったら、今の僕はなかった」と言いますが――。

ありのままの自分でしか生きていけない

相方との絆は、「闇営業問題」とその後の謹慎期間などを経て、今まで以上に深まりました。

前よりずっと、素直な気持ちを伝えられるようになりました。

以前の僕は、無理して自分の感情を伝えてこなかった。自分の弱さを見せたくなかったので、やせ我慢していました。

でも、この問題をきっかけに、「今ちょっとキツいっす」とか、そういうことを言えるようになりました。

今でも自分に自信があるわけではありません。ただ、落ちるところまで落ちて、ありのままの自分でしか生きていけない、ということは感じました。

そして、自分が見落としていたこともたくさんあったなと思ったのです。

「どうせ自分なんか……」と卑下(ひげ)しているのは自分の方で、こんな自分のことを喜んで見てくれる人もいる。

ありのままの自分、というと、全く努力しないように聞こえるかもしれないけれど、そうではありません。

ありのままの自分を100パーセント出し切りたい。逃げたい、隠したい、見栄を張りたいという気持ちを受け入れて、等身大の自分の精いっぱいを出したい。そういう気持ちになりました。