(撮影◎中西正男)
芸歴55周年を迎えた落語家の月亭八方さん(75)。6月からは代名詞とも言える《楽屋ニュース》のライブツアー「八方の楽屋ばなし」も開催します。芸人がありのままの姿を見せる楽屋で学んだ《売れっ子の共通点》。そして、楽屋ニュースが浮き彫りにする今の世の中のカタチとは。
(取材・文・撮影◎中西正男)

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芸人でも好き勝手には生きづらい世の中に

今はね、コンプライアンスと声高に言われる時代になって、芸人でも好き勝手には生きづらい世の中になりました。

もちろん、それはそれで大事なことなんです。ただ、昔はテレビでも「今日は何人目の愛人の家から来たんや?」みたいなことを当たり前に話してました。今はそんな物言いをしたらエラいことになる社会になりました。

以前、僕がABCテレビでやらせてもらっていた「八方の楽屋ニュース」(1986年~98年)なんかも、今やったら放送できない部分もかなりあると思います。ま、それでもね、昔の時代なりにだいぶ話し方を考えていたんですけどね。(笑)

僕も24時間休みなしに楽屋の様子を見ているわけではないので、ネタ元みたいな芸人さんがいたんです。その代表格が漫才コンビ「若井ぼん・はやと」の若井ぼんさんでした。