菅田さんはチェロの弾き語りに挑戦
『注文の多い料理店』や『銀河鉄道の夜』など、世界中から愛される作品を残しながらも一方では、家業の質屋を継がずに自由に生きる「ダメ息子」だった賢治を演じる菅田将暉さん。岩手県花巻市出身であるため花巻弁はもちろんのこと、執筆シーンでの文字の書き方やお経の唱え方、チェロも練習したという。
菅田さんは「チェロの練習は数ヵ月ほどやらせてもらいました。『最初は指さえ動いていればいい』というオファーだったのですが、練習していくうちに音が鳴らせるなら音も使いたい。音が使えるなら、弾き語りにするために歌ってほしいと(頼まれました)」と言い、劇中では菅田さん自身が奏でる音が使われていることを明かした。
役所さんからは「本読みの時には、(菅田さんは)チェロの練習をしてたので、ヘトヘトの顔をしていましたね。でも本番の時は見事で、感動しました」とコメントをし、お墨付きをもらった菅田さん。
さらに、賢治が執筆しているシーンでは、監督と相談しながら実際に文字を書いたそう。宮沢賢治が書いた原稿を参考にしたそうですが、その文字が想定外だったそうで、「たくさん原稿見させてもらいましたが、かわいい文字というか、おしゃれなんです。(今回みたいに)誰かに自分の原稿を見られるつことを想定していたのかなぐらいに。雑に書いたと思えない。それが不思議です」と驚きを表した。