芸術が廃れずにあるのはなぜか

クラシックもまた、譜面通りにしか、してはいけない芸なんです。

こんな面倒なことをしているにもかかわらず、洋の東西を問わず、今も昔も、つまり古今東西、演劇も音楽も、ずっと廃れずにある芸術なんです。

渡辺徹「ハードルが高ければ高いほど、エネルギーが高まるのです」(舞台にて。写真提供:文学座)

廃れなかったのはどういうことかと言いますと、売り手がうまかったというよりも、注文がずっと続いてきた、ということだと思うのです。

供給のしかたがよかったのではなく、需要がずっとあったということです。

なぜ、こんな面倒なことに需要があるのか。