記者からの質問に、笑顔で答える眞秀さん(写真提供:松竹株式会社)

その会見で、眞秀はフランス語と日本語の両方でご挨拶しました。たくさんの反響をいただいたのですが、びっくりしたのは世界各国の新聞に取り上げられたこと。

クウェートやインドネシアなど、思いもよらない国でも記事になっていました。それほど、日本人以外の血を引く人が歌舞伎の舞台に立つことは難しいと海外で考えられていた、ということだと思います。

記者会見を終えてからは、目まぐるしい日々を送っています。脚本があがる前には、ご贔屓筋へご挨拶に伺っていました。母(富司純子さん)が同行することもありますが、平日は私も着物姿で学校へ迎えに行き、大急ぎで息子を紋付に着替えさせて、4~5軒はまわります。学校がお休みの日は、10~15軒ほどになるでしょうか。

眞秀が学校の宿題に取りかかれるのは夜の9時以降。寝る時間が遅くなりがちですが、それでも学校が終わってから30分程度は、友達と遊ぶ時間を確保するようにしているんです。子どもにとって、そういう時間は大切だと思うので。

眞秀には歌舞伎一辺倒ではなく、違う世界も経験してほしい。それは夫と私の共通の考えで、好きなこと、特にスポーツは体力もつくので、本人がやりたいものをやらせています。

野球のリトルリーグにも入っていて、週末の試合にはできるだけ参加させてあげたい。ちなみにポジションはサードです。

サッカーも一時期、かなり一所懸命やっていました。あるとき、ボールが鼻に当たって骨折したことがあって。けっこう腫れたし痛かったと思うのですが、稽古は休みませんでした。やっぱり舞台に立つのが好きなんでしょうね。