高齢者と若者をつなぐ非営利団体の活躍

営利団体のひとつ、Ensemble 2 generations(二世代一緒の意、以下E2G)に聞いたところ、同団体では、若者に次の3種類のホームシェアを提案している。

(1)在宅プラン 月額10ユーロ

夕方から夜間は、在宅義務があり、週1回のみ夜間外出が可能。1か月あたり週末2回は外出自由。9月から翌年6月までの間に4週間の休暇取得が可能。

ジュリエット・ラフォレさん(1935年生まれ 88歳)、アントワーヌ・ベイヤさん(2000年生まれ 22歳)(写真:『70代からのパリジェンヌ・スタイル フランス女性に学ぶ、幸せなシニア暮らし』より)

(2)助け合いプラン 月額120ユーロ

(1)のような在宅義務はないが、買い物や外出の付き添い、パソコン操作の手助け等、高齢者の日常生活の援助をする。

(3)共同生活プラン 月額200ユーロ~住宅賃貸の市場価格より30%割安の設定

特にルールはなく、双方が気分よく楽しく共同生活をできるように配慮する。

(1)(2)の場合、若者は月間の費用のほかに、年間390ユーロ、(3)は年間300ユーロをE2Gに収める。

(1)(2)は利用する高齢者の年齢が高めで85歳から98歳。(3)は、まだ手助けを必要としない元気なシニア世代の利用が多いという。

(1)と(2)は、ご家族の介護に要する時間が増え、自分たちだけでは対応しきれなくなって申し込まれるケースが多いため、最初のうちは、高齢者が若者との同居に気が進まないことも多い。

そのため、E2Gの担当者は必ず高齢者に会って時間をかけて話し合い、信頼を得ることから始める。