元気でいる大切さ
N)でも、長く活動されていてモチベーションが切れたことないですか?
J)ありますね。2回はあったかな。30歳ぐらいが最初。それも一番忙しいとき。忙し過ぎて、それに自分の気持ちが追いついていかなくなっちゃうっていうか。それと3、4ヵ月ツアーに行ったきりになるんですよ。他のメンバーは全員男性で、話をできる人もいないし、何て言うんだろう、もがいているような…。正直、休みたいってすごく思ってました。急に売れてしまったので、前の年までライブハウスでやってたのが、いきなりホールで「さあ、30、40ヵ所まわりますよ!」とか言われて…。体調もキープしなきゃいけないし、極限な感じをずーっと感じていて。今だったら余裕もあるし、コントロールも利くんですけど、その頃は、どう向き合っていいかわからなかったから…。いつも目一杯のところにいたんです。
N)その時はちょっと休まれてたんですか?
J)休むというよりは逃避行に近いですよね。凄くもがいていて。それで、いろんなことが起きたけど、結局自分がやんなきゃいけないんだなっていうのはありましたね。
N)なるほど。でも今はモチベーションをしっかりキープされている感じですか?
J)そうではありますけど、やはり年齢的な限度をちょっと感じますね。メンバー全員4人集まると「みんなでいつまでやっていけるのかね」って話になります。でもね70歳ぐらいでもバリバリやってらっしゃる方もいるし。だから、今さらですが元気でいる大切さに気がついてるというか…。
最近はメンバーが集まると、体のケアの話になります。ようやく全員60歳を超えたんです。60歳になってる自分たちを、若い時は考えられなかったけど、メンバーの誰一人欠けてももうPERSONZはできないって分かってるので、どこまでいけるのだろうって…。 そして、次はこれが最後だと思うぐらいの気持ちでやらないとねっていう。 ただ、お陰様でうちのメンバーはみんな元気なんですよ。逆に90歳くらいまでできちゃったらそれはそれでどうするんだっていう。(笑)
N)やってください。ギネスブックに挑戦とか!
J)前例としてローリング・ストーンズなんかミックジャガーは80歳近いでしょ。でもドラムのチャーリーワッツが亡くなってしまって…。やはりバンドが変わってしまったなと…。バンドってメンバーが本当に大切なんだなと…。