「読書芸人」として知られるヒコロヒーさんが『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で紹介した『宇宙人と出会う前に読む本』。タイトルの通り、「宇宙人と出会った際にわたしたちはどう振る舞うべきか」を筑波大学研究員・高水裕一さんが説いた内容が大きな話題となっています。同書によれば、宇宙人が集まる採用面接で「あなたは左右対称ですか?」と聞かれるのにはある理由があるそうで――。
あなたは左右対称ですか?
惑星際宇宙ステーションが派遣する惑星調査団の団員採用試験は、リモート形式で行われます。志願者はステーション内の試験会場に集められ、モニター画面を通して、調査対象の惑星で任務にあたっている試験官の面接を受けるのです。
試験官も調査団の貴重なメンバーなので、試験のためだけにわざわざステーションにやってくるわけにはいかないため、このような形式となっているようです。
試験会場に着くと、大勢の志願者で場内はごった返していました。そんなに人気のある仕事なのかと驚きます。並べられた長机の上には、5台ほどのモニターが等間隔で設置されていて、その前に椅子が置かれています。これだけ志願者がいると競争率は高そうですが、最初は腰が引けていたあなたにも、少しファイトが湧いてきています。
時間になり、モニター画面にいっせいに試験官の顔が映しだされて、試験が始まりました。志願者は整理番号の順にモニターの前に誘導されていきます。ほどなく、あなたの順番になりました。空いているモニター前の椅子に座って、いよいよ面接開始です。
画面の中の試験官はまず、あなたの名前や出身惑星名などを読み上げ、「推薦者はスティーブンス・ポーキング氏ですね」と確認したあと、最初の質問をしてきました。それは思わず、耳を疑うものでした。