がんの正しい知識

笠井さんは、「よくわかります、病気で色々と変化しましたね自分が」とおっしゃった。

普段、がんのことを思い出すことはほぼないが、こういった機会があると、かつての日々を思い出す。
術後しばらくしてから、主治医の先生は

「機会があれば、肺がんの話をしてくださいね」
とおっしゃった。

人間ドックを受ければ早期発見の可能性が高まる、治る可能性も高い、ということを伝えたい、という気持ちもおありだったのだろうか。

がん=コワイ
というイメージを持っていたが(昭和に怖い闘病ドラマを見過ぎたからではなかろうか)がんと一言でいっても、できた場所やステージによって大きく異なる。肺がんはある程度詳しくなったが、他のがんの話を聞くと、ほとんど初耳のことが多い。漠然と怖いと思っていたがんのことを、わたしはよく分かっていなかったのだ。

市民公開講座では、お医者さんによる肺がんの基礎知識、外科治療、放射線治療、薬物療法のお話があり、患者さんの体験談も聞くことができた。

信頼できる医師からの正しい知識は、漠然とした不安を軽減させてくれる。
そう感じることのできた大阪の1日でありました。

市民公開講座ではお医者さんによる肺がんの基礎知識や、患者さんの体験談も聞くことができた
青木さんの連載「50歳、おんな、今日のところは「●●」として」一覧

●2023年11月、東京・本多劇場で上演される舞台『リムジン』に出演予定