SNSで話題になりやすい作品
もちろん小説にもこの台詞は登場します。しかし映画ほど「名場面」だと思われていない。それはたぶん、名場面の条件は台詞だけではないということの証(あかし)でしょう。
台詞やシチュエーションだけじゃ足りないのです。『風と共に去りぬ』の映画版は、もちろん台詞のタイミングも素敵だったけれど、それ以上にこの台詞に合わせた、画面作りや音楽が最高だった。
それらの「演出」あってこそ、「ああ、名場面を見た」「なんて良い映画なんだ!」「誰かにこの感想を話したい」と思えるのではないでしょうか。あのシーン良かったよね、と言いたくなるように。
『風と共に去りぬ』はSNSのない時代に生まれた映画ですが、もし今の時代に発表されたとしてもやっぱりSNSで話題になっていたのではないでしょうか。それは感想を言いたくなるから。もちろんSNSだけじゃなくて、隣にいる人に「ねえ、あの映画観た?」と言いたくなるということも同じです。
SNSで誰でも本の感想を書ける時代。商業出版じゃなくても、二次創作やブログやさまざまな発表媒体がある現代です。どうせなら、たくさん感想をもらえそうな書き方を、目指してみるのはどうでしょうか。感想を書きやすい作品は、結果的に口コミで広まりやすいです。たくさんの人に広めてもらうために、名場面、挿入していきましょう。
さて、それでは「感想が書きやすい」名場面とは何なのでしょう?