「失敗もひっくり返して、良いほうに考えるんです。失敗にとらわれてばかりじゃ劣等感に包まれて人生が曲がってしまう」(写真提供◎中国新聞社)
“人生100年時代のモデル”として中国新聞の連載が話題になった、哲代おばあちゃん。今年の4月29日で103歳を迎えられました。広島県尾道市の山あいの町で、元気にひとり暮らしを謳歌する様子は、自分らしくご機嫌にいきるヒントがいっぱい。「100歳を生きる智恵」講演会の講師に呼ばれた哲代さんが話した、今後の人生を楽しく生きるための考え方とは――。

100年過ごして分かった上手な生き方

わおわお! 驚くことが起きました。3月15日、尾道市の教育委員会が開催した「100歳を生きる智恵」講演会の講師に招かれたのです。

控室では少しドキドキしましたが、いざ本番になると緊張も吹き飛びました。

講演は「瀬戸の花嫁」の大合唱でスタート。「皆さん、大きい声で歌うてくれますか」と声をかけ、大きな紙に書いた歌詞カードを掲げ、大正琴で伴奏しました。

それにしても、講演なんてえらそげですな。えっちらおっちら生きとるおばあさんのありのまんまをお話しするだけです。どうすりゃあ毎日自分を楽しませながら上手に生きていけるか。それしかありません。講演でも少しお話しさせてもろうたのは次の五つのことです。