「40代はプレゼンする期間にしよう、と決めたんです。《木村商店》の商品を売り続けるには、今から品揃えを充実させておく必要があるな、と」(撮影:浅井佳代子)
現在発売中の『婦人公論』2023年7月号の表紙は、女優の木村多江さん。40代はプレゼンする期間にすると決め、イメージを壊せる役や、新しい学びを得られる役にあえて挑戦してきたという木村さん。最近、以前からやってみたかったある役のオファーが来たそうで……。発売中の本誌から、特別に記事を先行公開いたします。
(撮影=浅井佳代子 構成=平林理恵)

40代はプレゼンする期間に

若い頃は、はかなげですぐに死んでしまうような役柄を演じることが多く、「薄幸な役が似合う女優」と言われていました。

それでも少しずつ、自分だけが最後まで生き残ったり復讐したりと、不幸な役の中で変化があらわれていき……。笑顔で登場しても、「あの人、絶対に何かあるよね」と言われるようになったんです。(笑)

とはいえ、40代に入ってからは、イメージが固まってしまうのはよくないなと考えるようになって。そもそもこの仕事は、50代以降になると演じられる役の幅が一気に狭まってしまう。そこからの年代を生き抜くのは難しいと感じていました。

ですから、「40代はプレゼンする期間にしよう」と決めたんです。《木村商店》の商品を売り続けるには、今から品揃えを充実させておく必要があるな、と。

以来、「木村多江ってこんなこともするんだ」とイメージを壊せる役や、新しい学びを得られる役にあえて挑戦してきました。