サラリーマンではない道を見つけた

いま思えば、昼間の仕事にしがみついていなかったのが良かったのだろう。かといってラップにもしがみついてはいなかった。

ラップにしがみついて、ラップでしか生活したくないと自分を縛るから、良からぬ仕事に手を出してしまったりもする。

そういう人間を少なからず見てきた。

僕はどっちもバランスを取ってるから、疲れなかったし、間違った方向にも進まなかった。

サラリーマンがどれだけハードな仕事をしているかを身に沁みて感じることができたのはいい経験だった。

自尊心を踏みにじられることも多いし、割に合わないこともたくさんある。

それを生活の糧にしている人はリスペクトに値する。

でも、僕はサラリーマンではない道を見つけた。

見つけられたことの自信と、だからこそ「自分の立場だからできることをやらないと」という意識でラッパーとして生きている。

※本稿は、『ブレん人』(株式会社コスミック出版)の一部を再編集したものです。

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ブレん人』(著:呂布カルマ/株式会社コスミック出版)

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