がんと告知された時の不安、がんと共に⽣きる決意、そしてがんの経験を通して変化した⽣き⽅など、⾔葉だけでは伝えきれない想いを絵画・写真・絵⼿紙で表現する「場」があります。がんサバイバーの方の思いが詰まった作品を紹介します。
皆と修学旅行に行きたかった
私は、高校の在学中に上咽頭癌を発症しました。
初めて診断を受けた日も、その後の通院も、母は仕事を休み、落ち込む私にずっと付き添い支えてくれました。
入院前、治療はきっと長くなるだろうからと私の好物を作ってくれたり、美味しいご馳走を食べさせてくれたりして、闘病に挑む私を励ましてくれました。
入院後も、母はずっと面会に通い、病室に会いに来てくれました。
その年の冬頃。本当は自分も、皆と修学旅行に行きたかったのだと、私が急に怒りだして喧嘩をした翌日も、母は私に会いに来てくれました。
病室のテーブルに置いてあるペットボトルのラベルに、黒いマーカーで「もうちょっとだよ!!」と、母の字で書き残してあったことも覚えています。