レジリエントに生きてください

ーー当初の誤解が溶解されて、腹落ちをした。そもそも彼女はヴェールに包まれてなんていなかった。傷だらけで剥き出しの自分を愛している人なのだ。そして彼女はこう締め括った。

本の表紙に“レジリエントに生きる”と記しました。レジリエントとは、柔軟さと強靭さを併せ持つもの。

社会に出るとき、私は持てるだけの武器を抱えて出陣したいと思い、万全の準備をしました。でもいくら準備を整えても、出た社会で前に進めないと気づいてしまった。これはとても辛かった。

人生とは、むしろ弱いところをさらけ出しながら、自分を削いでいく作業でもあるんですよね。

だから削ぐ作業を繰り返しながら、柔軟で強靭な、レジリエントな自分でいられる環境をぜひ作ってください。

そしてその過程では、数多くはないかもしれないけれど、きっと何人かの仲間が残ります。みなさんにはその人たちと楽しく過ごしてほしい。心からそう願っています。

『挫折からのキャリア論』（著：山口真由／日経BP）

「仕事ができなかったんです、私」――。「東大を全優で卒業」「財務省に入省」「米ハーバード・ロースクール卒業後、NY州弁護士登録」といったキラキラな印象のある著者ですが、実は人知れぬ悩みを山ほど抱えていました。時間がかかった「自分探し」の末に見つけた「キャリアの軸」とは？ 悔しい挫折や失敗を乗り越えて、前に進むエネルギーに変える「飴玉メソッド」も詳しく紹介。