観客の方の表情を見るのを楽しみに演じる舞台
ミュージカル『スリル・ミー』で登場するのは「私」と「彼」の2人のみ。前田さんとタッグを組んで「私」役を演じるのは木村達成さん。他にも、尾上松也さん×廣瀬友祐さん、松岡広大さん×山崎大輝さんの組み合わせで、計3組のペアによる上演が行われる。
今回、『スリル・ミー』の「彼」役は、犯罪に手を染めることもあるので、これまでの悪役の経験が生きるかなと思ったのですが、台本を読みこむと、そうではなかった。どちらかと言えば砂川智役の役作りが生きるかなと思っています。
「彼」には万能感、全能感があるように見えて、一方で途轍もない弱さがある。普通の犯罪者のように自己完結型の人間ではないんです。彼がひた隠していたその弱さをどこで垣間見せるか、僕はそれを模索していくのが楽しみです。今回の舞台は物語に対する解釈をある程度、役者に委ねてくれているので、それぞれ3組のペアで違った役作りになっていきます。だから、各ペアを見ていただけると尚更『スリル・ミー』の世界を楽しめるはずです。
この作品は内容だけ取り出せばシリアスな作品なのですが、歌はどこかポップな旋律もあって、それが雰囲気を緩和してくれています。でも演じる僕としては、お客さまの笑顔というより、ハッと驚いたり、顔をしかめたりといった感情が揺さぶられるさまを見てみたい。お客さまの生の反応、見にきてくださる方のダイレクトな感想が表情から目の当たりにできる、それが演じる側の舞台の醍醐味です。
『スリル・ミー』では、何十年に及ぶ時間の経過とともに、一つの謎が解き明かされていきます。二人を結びつけたのはたまたま犯罪だったというだけで、二人の間にあったのは歪んだ愛。「私」と「彼」の掛け合いを通して、息つく暇もない愛のミステリーをどうぞお楽しみください。
ミュージカル『スリル・ミー』
“私”と“彼” そして一台のピアノのみで繰り広げられる
息をもつかせぬ究極の100分間
4年前、「私」が「彼」とともに起こした犯罪史上に残る残忍な誘拐殺人事件。動機とされているのはただ一つ、スリルを味わいたかったから。だが、それが真実のすべてではなかった。やがて明らかになる本当の動機、隠された真実とはー?
【原作・脚本・音楽】
Stephen Dolginoff
【翻訳・訳詞】
松田直行
【演出】
栗山民也
【出演】
尾上松也(私役)×廣瀬友祐(彼役)
木村達成(私役)×前田公輝(彼役)
松岡広大(私役)×山崎大輝(彼役)
【ピアニスト】
朴勝哲 落合崇史 篠塚祐伴
【日程・会場】
9/7(木)~10/3(火) 東京・東京芸術劇場 シアターウエスト
10/07(土)~10/09(月) 大阪・サンケイホールブリーゼ
10/11(水)~10/12(木) 福岡・キャナルシティ劇場
10/14(土)~10/15(日) 愛知・ウインクあいち 大ホール(愛知県産業労働センター)