今まで生きてきた自分の人生を否定しない

人生の節目節目で記念のイベントをやることがありますよね。アタシも45周年のときはコンサートをやりました。

50周年のときは残念ながらコロナ禍ということですべて中止になってしまいましたが、一応予定はしていました。

生きていればいろいろ面倒なことに直面するけど、それでも自分の人生を生き抜くんですよ(写真:『70歳、すっぴん人生』より)

でも以前はそういう節目節目で何かをすることってなかったんですよ。アタシ自身がそういうことにあまりこだわらないタイプだったからなのかもしれませんが。

「**歳になったから、生まれ変わったつもりで頑張ります!」みたいに言う人もいる。その気持ちはわからなくはないし、悪いことではないですよね。

でもふと思うのは、そのトシまで生きてきた自分を否定してまで生まれ変わりたいのかな? ってことなんですよ。

「否定」という言葉が適当でなければ「無視」するとでも言えばいいのか……それじゃかわいそうじゃん、って思っちゃうんです。

仮にそれまでの人生が間違っていたとしても、そこまで頑張ってきたその人の人生は、まぎれもなくその人自身の人生ですし、それは続いていくものなんです。

過去があったからこそ今の自分があるし、当たり前ですけど過去の自分は今の自分とつながっている。

アタシたちの年齢になると過去を振り返って忸怩(じくじ)たる思いになる人も少なくないと思うけど、そうふさぎ込まず、まずはそこまで頑張ってきた自分自身を褒(ほ)めてあげてください。