「内在化タイプは人生のさまざまなことに反応し、ほかの人や周囲のさまざまな振動をとらえては音叉のように共鳴する」(写真はイメージです。写真提供:photoAC)

家庭環境は平凡だけど親が嫌い、「本当にやりたいこと」が見つからない、恋愛が苦手…こうした「生きづらさ」を抱える人は多いのではないでしょうか。もしかしたらその原因は、幼少期にあるかもしれません。また、そういった問題が起きた時、1人で解決しようとする内在化タイプと、他の人が解決してくれるのを当てにする外在化タイプがあると、臨床心理学者のリンジー・C・ギブソンさんは提唱します。著書『親といるとなぜか苦しい』より、内在化タイプがしんどい親をもった際の問題をご紹介します。

繊細で鋭い勘

内在化タイプの子どもは勘が鋭く、親が自分と本気でつながっていないことにも気づいてしまう。

心の傷がしっかりと残ってしまうため、精神的に未熟な親のもとで育てられることで深刻な影響を受けることになる。些細なことにも敏感で、親が精神的にかかわってくれないと、その結果生じる孤独によりいっそう苦しむのだ。

内在化タイプの人は「どうして自分はこんなにもほかの人の気持ちを察してしまうのか」と思っているのではないだろうか。

それは、他者の気持ちや欲求に合わせるよう――神経系のような基本的な何かに促されているからかもしれない。