ぬる湯のおすすめ宿

ぬる湯のおすすめ宿を挙げるとすれば、まずは栃尾又温泉「自在館」(新潟)。

ひとり旅客も歓迎しているプチ湯治宿で、東京から上越新幹線でサクッと行ける距離感がいいです。体にやさしいゴハンも、清潔で趣ある建物も好き。

1時間でも2時間でもずーっと浸かってしまうような、ぬるくて、だらっとした温泉が、たまらんのです(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

祖谷温泉(徳島)は、忘れられないほどすばらしいぬる湯でした。断崖に建つ一軒宿で、ケーブルカーで行く谷底の露天風呂は絶品。

硫黄のにおいがふんわりして、トロットロの肌触り、肌にまとわりつくアワアワがたまりません。ガチな秘境にあるのですが、この湯のためだけに訪れてほしいです。

川古(かわふる)温泉「浜屋旅館」(群馬)もすばらしいぬる湯です。キチキチでアワアワ、新鮮でいいにおい。混浴露天はハードルが高いけど、女湯にも露天があってサイコー。みなかみの山奥にある小さな宿で、静かで快適です。

奥津温泉「池田屋河鹿(かじか)園」(岡山)は、もはや「羊水に浸かっているのでは?」と思ってしまうほどの心地よさ。39度の源泉がダバダバとかけ流されていて、アワアワの超新鮮でした。

近くの高級老舗宿「奥津荘」だとさらに足元湧出だそう。山間の小さな温泉地ですが、つるさらアワアワですばらしすぎて、「めちゃくちゃ繁盛してほしい」という気持ちでいっぱいになりました。行ってほしい。

谷地温泉(青森)は、足元湧出でぬる湯という、私にとっては直球ストレートなタイプすぎる宿です。日本三秘湯のひとつに数えられていて、ややとろみがありながらもピリッと刺激もある湯。ひなびた湯屋の雰囲気が印象的です。