101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。

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『「日ぐすり」という言葉のやさしさをかみしみる』

日本語には、誰が言い始めたのかはわからないけれど、なんともいえない味わいのある言葉があります。

「日ぐすり」という言葉も、そのひとつ。

以前、妹が亡くなってしばらく経ってから、寂寥感に打ちひしがれている妹のつれあいに「日ぐすりという言葉を知ってらっしゃる? 今は一番つらいときかもしれないけれど、時間が薬になるので、一日一日を、ご自分を大切にして、妹の分まで生きてやってください」と申しました。

 

「日ぐすり」という言葉も、そのひとつ(写真提供:photo AC)

 

私も姑と夫を相次いで亡くした後、後片づけや事後処理が一段落してから、なんともいえないような寂しさが押し寄せてきました。

そのとき、「日ぐすり」という言葉を思い出し、自分を慰めたものです。

 

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