101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活 のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「 簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがい っぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社) から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。
<100歳の100の知恵 72>
『年を重ねた分「いい思い出が増えていく」と考える』
私は、イヤなことは忘れる代わりに、いい思い出や楽しい思い出は大事にしてきました。
たとえどんなにささやかなことであっても、うれしいこと、幸せだなと感じた瞬間の気持ちは、忘れないようにエッセイなどで書くようにもしてきました。
すると年齢を重ねれば重ねるほど、いい思い出の量だけがどんどん増えていきます。
だから私は今も、毎日が楽しいのです。体が動かなくなっても、体調が悪くても、いい思い出と、訪れてくれる友人、支えてくれる身内や知人がいたら、前向きな気持ちでいられます。
私はなんと幸せなんだろうと思います。