「翌朝日記」のメリット
脳を鍛えるためには「翌朝日記」という方法もあります。
たいていの人は、就寝前に日記を書くようです。しかし、一日の終わりに日記を書こうとすると、往々にして反省や後悔、あるいは怒りや失敗などネガティブな言葉が登場しがち。
気持ちをリセットする効果はありますが、あとで読み返すとつらくなったり、嫌悪感を覚えることもあります。
しかし、「翌朝日記」にすると、一晩眠って前日の気持ちが浄化されているため、ネガティブな言葉は出にくくなるのです。
前日にあったことを翌朝まで覚えていようという意識も働くので、記憶力強化のトレーニングにもなります。一度、試してみてください。
保坂隆さんの連載「人生を楽しむ ほどほど老後術」一覧
出典=『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』(著:保坂隆/中央公論新社)
保坂隆
保坂サイコオンコロジー・クリニック院長
1952年山梨県生まれ。慶應義塾大学医学部卒業後、同大学精神神経科入局。1990年より2年間、米国カリフォルニア大学へ留学。東海大学医学部教授(精神医学)、聖路加国際病院リエゾンセンター長・精神腫瘍科部長、聖路加国際大学臨床教授を経て、現職。また実際に仏門に入るなど仏教に造詣が深い。
著書に『精神科医が教える お金をかけない「老後の楽しみ方」』(PHP研究所)、『精神科医が教える 繊細な人の仕事・人間関係がうまくいく方法』(三笠書房)、『精神科医が教える すりへらない心のつくり方』(以上、大和書房)、『頭がいい人、悪い人の老後習慣』(朝日新聞出版)、『精神科医がたどりついた「孤独力」からのすすめ』(さくら舎)などがある。