ながら聴きには、拡散的思考を鍛えるという利点もあります。拡散的思考というのは、創造的で新しい発想を生み出す思考パターンのこと。

年を重ねるとともに衰えるといわれていますが、ながら聴きによって、その力を保ち続けることができるのです。

地震や災害のときに、「テレビを見られる場所にいなかったし、スマホは電池切れで使い物にならなかった」という被災者の声がありました。その点、ポケットラジオであれば、荷物にもならず、電池1本あれば、数十時間も聴けます。

ふだんからラジオを愛用することは、「シニアに限らず、いまどきの日本人には必要な備え」といえるでしょう。

 

 

保坂隆さんの連載「人生を楽しむ ほどほど老後術」一覧