自分の考えは決して社会のスタンダードではない

このドラマの中で印象的だったのは、やはり向井くんと坂井戸さんの関係。男女の友情がまっすぐに描かれていた。向井くんにとって坂井戸さんは、女性を「守る」の全く違う解釈を教えてくれたように、自分には見えない世界を教えてくれる人なのだと思う。最終回で、ふたりのバックグラウンドの違いがよくわかるシーンがあった。子どもがいたら楽しいだろうな、という向井くんに坂井戸さんは言う。

「向井くんはいい子ども時代だったんだね」

写真提供◎AC

それに対して向井くんは言う。

「色んな人生あるのはわかってるんだけど、俺、未来の想像すると漠然と普遍の家族像浮かんじゃうんだよね。それは俺がまあまあ楽しい子ども時代を過ごしてきたからっていうのもあんのか。本当に望んでるわけじゃないんだけどね」

自分の考えは決して社会のスタンダードではない。育った環境が違えば考え方だって違う。坂井戸さんを通して向井くんはそんなことに気づいていく。