LE VELVETSの活動15周年を前に…
ーー身長180センチ以上、全員が音楽大学声楽科出身者というLE VELVETS。その一員としての活動は、2008年に始まった。
LE VELVETSとしての活動当初は、僕自身、背負っているものが大きくて、ガチガチに力が入っていたかもしれません。無名塾をやめてまで参加してるんだから、ここで一発当てないと立つ瀬がない!という気持ちに縛られていたんですね。方向性が違う、やり方が違うなどと、周りに食ってかかってしまったこともありました。自分の価値観を押し付けてしまったことも…。そんな僕に、メンバーは我慢強く付き合ってくれていたんだな、と病気をしたからこそ、ようやく気づいてきました。僕たちってリーダーを決めていないんです。だからちゃんと話し合って、みんなが納得して次に進むほうが結局は早いってことに気がついたんですよね。
来年は活動15周年を迎えます。いろいろあったはずですが、これまでのことよりも、これからのことだけを考えたい。
LE VELVETSって本当にすごいグループなんですよ。自画自賛ですが(笑)、メンバー個々の実力もすごいのに、まとまった時のハーモニーもすごい。クラシックからソーラン節まで歌いこなせるグループですから。あ、MCには難点があるなあ。そこだけは弱い(笑)。でも、休んで外から冷静に見てみて、自分たちはそんなにМCをがんばらなくてもいいんじゃないかという気にもなってきました。
完全な僕の主観でメンバー紹介をすると、バリトンの宮原さん(宮原浩暢)は、ひたすらダンディで存在感ありすぎ。あまり多くを語らないのに、ちょっとしゃべっただけで重みがあるように伝わるんです(笑)。日野さん(日野真一郎)は自己プロデュース力が高くて、自分をどう見せたいかよくわかっていて、細かいところにもよく気がつく女子力が高い男です。佐藤さん(佐藤隆紀)は、発声のメカニズムをマニアックに知り尽くしていて、いま、どういう状態で声が出ているかを的確にアドバイスしてくれる。彼の言う通りにすると、それまで出なかった高音が出たりするんです。
こんなすごいメンバーが僕を待っていてくれているって、本当にありがたいですね。先日、ナレーションの仕事で復帰を果たしました。次は10月から始まるコンサートツアーです。ちゃんと間に合うように、もっともっとリハビリをがんばりたい。
そして、僕の存在や歌声が、僕と同じ病気をした人に届いて、右半身が動かなくてもリハビリをすれば歌えるようになるということをわかっていただきたいです。
こんな病気をしたということを気づかせないようなステージをお見せしますから、みなさん、期待していてくださいね!
LE VELVETS CONCERT & リリース
◆東京・シアタークリエで上演されている「『M.クンツェ&S.リーヴァイの世界~3rd Season~』シアタークリエ・ミュージカルコンサート」に出演中
◆10月18日にアルバム『15th Anniversary THE BEST ~ROMANTiCA~』が発売
◆11月に東京・大阪で開催される「『徹子の部屋』コンサート2023」にゲスト出演予定