コース料理至上主義者には共感不可能な行動

少し個人的な話に脱線しますが、僕は「インド料理にも(単なるカレー+αではなく)コースの概念を定着させたい」と、ずっと企んできました。それが結局、一皿完結型のスパイスカレーにごっそりいいところを持っていかれて、若干ほぞを噛んでいます。

先日、あるイタリアンレストランのランチタイムでの出来事です。

この女性は、メインであるパスタが来たら、それらをまとめて一枚の写真に収める算段なのでしょう(写真提供:Photo AC)

隣の席に、はたちそこそこくらいの若い女性が座りました。その店のランチはパスタが中心ですが、ランチにしては結構いい値段であるかわりに、どのメニューにもなかなか立派な前菜盛り合わせが付きます。その後にはデザートとコーヒーも付く、いわばプチコースです。

僕がワインをちびちび飲みつつその前菜を食べ進めていると、隣の席にも同じ前菜がサーブされました。しかし女性はそれに手を付けようとしません。その後、アイスティも運ばれてきました。

ランチセットに付いてくる飲み物を、食後ではなく先に持ってくるように指示したのでしょう。しかし女性はそれにも手を付ける気配は無く、時折水だけを啜っています。

ははーん、と僕は察しました。この女性は、メインであるパスタが来たら、それらをまとめて一枚の写真に収める算段なのでしょう。コース料理至上主義者にはとても共感不可能な行動ですが、そういう価値観が存在することは、ようく知っています。もちろんお店の人も知らないはずはないでしょう。

しかし、コトは彼女の計画通りには進みませんでした。