30年前のベロアのコートをリメイク中。「タイトな形なので、後ろ身頃のセンターを切って、中に着るスカートの柄が見えるようにしたいの」

 

たいてい夜にデザインのアイデアが浮かぶので、翌日の午前中に太陽の光を背に浴びて裁縫をします。布の手ざわりを感じながら針を進める、その単純作業がスカッとして気持ちいい。毎日少しずつ仕上がっていく達成感があるのも嬉しいんです。

 

母の形見の糸切りバサミで、縫い目をほどいて布を解体していく

ある日、発声練習をしながら縫い物をしていたら、糸がもつれて思わず「なんてこった!」と叫んだの。いい声が出てね(笑)。以来、なんてこったと連呼しながら裁縫するのが習慣に。

細かい作業で目の周りの筋肉が鍛えられたのか、視力も良くなった感じ。裸眼で針に糸をスッと通せるようになりました。

<後編につづく

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