〈予防〉免疫を低下させない健康的な生活を

50歳を過ぎるころから徐々に免疫が低下し、帯状疱疹の危険域に入ってきます。しかし、水痘ワクチンという手段で高い予防効果を得ることができます。アメリカでは、60歳になったらワクチン接種が勧められています。日本では、帯状疱疹の予防にワクチンを打つという考え方が十分に浸透していません。帯状疱疹を専門に診る皮膚科の診療所や総合病院で相談すれば、自費診療で接種できます。

日々の生活で言えば、免疫を低下させない健康な生活を心がけるということになりますが、体調を崩したり、ストレスにさらされたりすることは避けられません。そこで、帯状疱疹にかかっても軽症で抑え、後遺症を予防するという観点からも強調しておきたいのが、早期治療の重要性です。

皮膚の症状に先駆けて痛みだけが数日続くことがあり、この段階だと帯状疱疹と気づきにくいのです。体の片側に発疹が現れれば帯状疱疹だとわかるのですが、最初の症状が頭痛や心臓の病気を思わせる胸の痛み、腹痛、腰痛、歯痛、眼や耳の痛みということもあります。片側にピリピリした痛みや違和感があったら、帯状疱疹の可能性を疑い、皮膚の症状が出たらすぐに皮膚科を受診してください。