1955年6月号で初めて「更年期」が記事のタイトルに。「更年期の母と思春期の娘」と題され、これから大人になっていく娘に対し、母親が抱く感情を考察したもの。体調の波もさることながら、自身の若さが失われていくことへの諦観がただよう内容でした

 

更年期以降の30年をどう生きる?

しかし、2010年代後半、それまでの様相が変化を見せ始めます。更年期と性愛の組み合わせに代わり、不調や病気をとりあげる記事が目立つように。

「私の体の《曲がり角》は?」(17〔平成29〕年6月13日号)、「50代~80代を悩ませるのはこんな不調です」(21〔令和3〕年7月27日号)など、更年期の前後も含め、幅広い世代の問題になってきたことがわかります。

厚労省「簡易生命表」(23年7月発表)では22年の日本人女性の平均寿命は87.09歳。閉経から30年以上も生きるようになった現代女性にとって、更年期以降の体調が生活の質(QOL)を左右するといっても過言ではありません。

一方、家事や仕事、介護、子育てなどに追われ、自分の体調管理は二の次という女性は少なくなく、自身の体と向き合えるようになるのは、じつは「アフター更年期」から。そんな現実も見えてきます。