フロイトやユングと並ぶ心理学界の巨匠で、“自己啓発の父”とも呼ばれるアドラー。アドラーを長年にわたり追い続け、「アドラー」、「アドラー心理学」に関する著書を多く著してきた岩井俊憲さんが、数多ある本の中から選んだ、アドラーの本質を理解するための言葉をご紹介します。今回は、子育てについて。アドラーが教える、教育において大切なこととは――。
お互いを理解することが基本条件
「子どもを理解できない」と悩む親、「親に理解してもらえることはない」と嘆く子どもの話を聞くことは多い。
しかしながら、人がお互いに協力し合いながら生きるためには、お互いを理解することは、基本条件となる。人をちゃんとしっかり理解することができれば、人はもっとよりよく快適に共生することができる。
私たちは、お互いのことをよく理解せず、上辺だけのことに惑わされ、他人の外見にだまされるような危険性があるがために、共生がうまくいかなくなるのだ。
『人間知の心理学』より