(写真提供:Photo AC)

厚生労働省が公開している令和2年「患者調査」によると、気分(感情)障害(躁うつ病を含む)の総患者数推計値は約20万人とのこと。メンタルヘルスの問題を抱える人が増える中、「日常の小さな養生で<強い心>が手に入る」と語るのは、漢方養生指導士で、登録者数10万人超の漢方養生YouTuber・ロン毛メガネさん。今回は、ロン毛メガネさんの著書『読むだけでメンタルが強くなっちゃう漢方養生の本』から、東洋医学の基本知識や、すぐに実践できる<養生>の方法などを紹介します。

「過剰な感情」は、健康を損ねる

東洋医学では「内傷七情」という言葉があります。

過剰に怒ると、肝を傷める。
過剰に喜ぶと、心を傷める。
過剰に思い悩むと、脾を傷める。
過剰に悲しむと、肺を傷める。
過剰に驚き、恐れると、腎を傷める。

逆に食事や生活習慣などによって、五臓が虚弱になったり、気血が暴れたりすると、外部からの刺激に対して過敏になりやすくなります。

だから、簡単に怒ったり、泣いたりするようになってしまいますよ。

そして、「臓生情、情調臓」という言葉があります。

五臓は感情を生み出し、感情は五臓を調和するという意味ですね。

実はお互いに影響し合っていると考えます。

簡単にいうと、体と心はつながっていて、五臓に不調が出ると感情に影響を与えるし、過剰な感情は五臓に影響を与えると考えると、わかりやすいかと思います。