中高年がキャリアや健康などの不安に陥りやすくなってしまう「ミッドライフクライシス(中年の危機)」という言葉が、近年話題になっています。このような中年期特有のモヤモヤ感を「40歳の壁」と表現しているのは、音声メディア「Voicy」のトップパーソナリティとして活躍しながら、ヨガスタジオやスキンケアブランドの代表も務める「ワーママはる」こと尾石晴さん。今回は、尾石さんが「40歳の壁」を越えて自分らしく生きるための方法をまとめた著書『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』から、一部ご紹介します。
みんな「四十にして惑う」
私は2021年、40歳になりました。
孔子は「四十にして惑わず」なんて言っていましたが、皆さんはどうですか?
「いやいや、逆に40歳だからこそ、迷いまくりよ!」という方も多いのではないでしょうか。
アラフォーともなれば、働き始めて20年弱。
時代の変化も激しいし、今までの自分の生き方や価値観がなんとなくしっくりこなくなってきている。
キャリアだけでなく、ライフプラン(結婚する・しない、子どもを持つ・持たないなど)の方向性も定まってきて、新たな選択肢がなくなってくる年代です。
私の周りにも、40歳を過ぎ、人生の中間地点に差しかかった友人や仲間が増えてきました。
彼らが「よし! 人生折り返し!」と、進むべき道を着実に歩むべく大人の決意を見せているかというと、そんなことはなく、むしろ「このままでいいのか。ぼんやりとした不安や迷いを感じる」と、戸惑っている人のほうが多い印象です。
30代後半から40代にかけては、職業人生の折返し地点です。
今の積み重ねで残り20年を歩むのか、歩めるのかと不安になり、生き方や働き方を見直したり、転職をしたり、最近流行りのFIREを考えたりする人もいるのではないでしょうか。