2024年5月にアメリカのオープンAIが、人間とほぼ同じ速さで音声対話ができる対話型AIの新モデル「GPT-4o」を発表し話題になっています。そのようななか、人工知能研究者の川村秀憲教授は「<AI失業>が日本でも増える可能性がある」と危惧しています。そこで今回は、各業種のAI化が今後どれだけ進むのかという見通しをまとめた川村教授の自著『10年後のハローワーク これからなくなる仕事、伸びる仕事、なくなっても残る人』から「小売」業界のAI化について解説します。
小売
AI化率70% やがては、店長以外はロボット化する。しかし小型店でも個性的な店舗には光も
スーパーやコンビニをはじめとする小売業界でも、AIによる技術革新はすでに始まっています。
小売業界では、他業界よりもAIを積極的に活用し始めていると感じます。
なぜなら小売業は構造的に利益率が低い一方、いまや深刻な人手不足です。
人件費がさらに利益を圧迫しているという以上に、もはや本当に必要な人材も採用できない状況にあるからです。
コロナ禍もあって、日本でも自分で精算するセルフレジが広まりました。
小売というニーズはなくならないなかで、人口減少、少子高齢化の日本がAIをうまく小売ビジネスに生かす実験の場になりそうです。