低コストでデータ収集、経営効率改善も

じつは私が創業に関わり技術顧問として参画しているベンチャー企業「AWL(アウル)」で開発しているエッジAIと呼ばれる情報処理のシステムは、小売店舗での活用をメインとしています。

店舗にはたくさんの防犯カメラが設置されていますが、ここで得られる映像情報を顧客の動きや購買行動の分析材料として利用できれば、いままでは統計を取ること自体難しかったデータが低コストで集まり、経営効率を改善できます。

『10年後のハローワーク これからなくなる仕事、伸びる仕事、なくなっても残る人』(著:川村秀憲/アスコム)

分析を行うAIはクラウド上にあるため、安価で利用可能です。

また、画像で顧客の属性を分析し、店内に掲出しているサイネージ広告を見て実際に購買に結びついたかなどの分析も可能です。

顧客にとっては欲しいものが入手しやすくなり、小売業界にとってはPOSシステム以上に、より売れる商品を効率よく販売できるようになります。

いままでは人の目と店長や仕入れ担当者の勘に頼っていた分野ですが、熟練を必要とせず、かなり正解に近い情報がAIによって誰でも利用できるようになるわけです。