女性ホルモンの減少により、さまざまな不調が表れる更年期。しかし、はじめは原因がわからず悩む人が多いようです。どんな症状があるのか、またその上手な乗り切り方を教えます(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)
不調を和らげる3つの生活習慣
1)体を温める
更年期の不調の多くは、体温調節を担う自律神経の乱れにより体が冷えることで起こります。
「自律神経のバランスを整えるためには、平熱を36・5度以上に保つことが大切です。平熱がそれ以下なら、体が冷えている証拠。体を温める生活習慣を取り入れましょう」(天野先生。以下同)
温泉や40~60℃前後の低温サウナ、岩盤浴を利用するのもおすすめです。
【入浴】
毎日15分間、40℃程度の湯に肩までしっかり浸かる。朝と晩など1日に2回入るとなおよい。新陳代謝が活発になって血行が促進され、自律神経も整う。
【水分補給】
朝、起床時にコップ1杯の白湯を飲む。内臓を温めて血行を促すとともに、利尿効果が高まり、老廃物や余分な水分が排出される。一気にではなく、ちびちび飲んだほうが消化・吸収を助ける効果が期待できる。
【食事】
スパイス類や発酵食品、根菜、赤や黄色の暖色系野菜など、体を温める効果のある食材を選ぶ。きゅうりやなすといった夏野菜や白菜などの寒色系の食材は体を冷やすので加熱して食べるようにする。