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貧困家庭に生まれ、いじめや不登校を経験しながらも奨学金で高校、大学に進学、上京して書くという仕事についたヒオカさん。「無いものにされる痛みに想像力を」をモットーにライターとして活動をしている。第72回は「若者の孤独死」です。

広がる若者の孤独死

先日「広がる若者の孤独死 3年間に東京23区で742人確認、発見に死後4日以上が4割超」という記事が話題になった。

若者の孤独死は年々増加傾向にあり、「監察医務院が令和2年までの3年間に取り扱った1人暮らしで異状死した10~30代の若者は計1145人。このうち職場や路上などを除く自宅で死亡した『孤独死』は64・8%(742人)に上っていた」(産経新聞 広がる若者の孤独死 3年間に東京23区で742人確認、発見に死後4日以上が4割超 )のだと言う。

また、「増える若者の孤独死 セルフネグレクトの実態『風呂に入らない、片づけない』『誰にも頼れない』【報道特集】」(TBS NEWS DIG)という記事では、孤独死の背景にセルフネグレクトがあることが指摘されており、ごみをため込む若者の実態が紹介されている。

孤独死は現代の社会問題だが、それが若者にも広がっているとは。なかなか衝撃的な事実だが、冷静に考えると、この社会だとそりゃそうなるよな、とも思えてくる。

厚生労働省が公表した「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、世帯構造において「単独世帯」が1849万5000世帯と最多で、全体の34.0%を占める。単独世帯は増加し続けているのだ。