セルフネグレクト

自分のことを考えてみても、今死んでも誰も見つけてくれないよな、と思う。会社勤めをしていればかろうじて、無断欠勤が続けば上司が心配して家まで来てくれるかもしれない。

でも、私は昨年会社を辞め、フリーランス。定期的に連絡を取る編集者はいるが、連絡がとれなくても、最悪「アイツ、飛んだな」とか思われて放置されるかもしれない。それに、毎日連絡をとる人なんてほとんどいない。見つけてもらうのに何日かかるだろう。この猛暑ではあっと言う間に腐乱死体だ。

写真提供◎AC

「セルフネグレクト」というのも、わかる部分がある。私も、放っておくと足の踏み場もないくらい部屋が荒れ果てる。1日働くと家事をする体力も気力も残っていない。1年間ほぼ毎日、同じメニューを作って昼夜と食べ続けていたら、そのメニューを見るだけで吐き気がするようになった。

一時的に友人と同居をしているときは最低限の掃除はしていたし、料理を工夫することもあった。でも、自分のために料理をする気力がどうしても起こらないのだ。誰かのためになら動けるのだが、自分のために何かしようと思えない。休日も特に何もする気力も起こらず、スマホを見ていたら1日が終わる。ひとりでいると、何かを能動的にするみたいなことができなくなっていく。何をするのも途方もなく面倒くさい。